続けることの大切さ:melodies graphiques 竹内仁海
- 友里江 古谷
- 3月8日
- 読了時間: 4分
更新日:4月1日

パリでカリグラファーとして活躍されているmelodies graphiques 竹内仁海さん。
思わず立ち止まってしまうような素敵なお店づくりと、ここに至るまでのストーリーを伺いました。
偶然の出会いとときめきに導かれて
仁海さんがパリに移り住み始めたのは今から約13年前。
震災をきっかけに自分の今度の人生を考えることが多くなったそう。
1度しかない人生、思い切り自分の好きなように生きたい
そう強く思い、ずっと好きだったパリにまずは1年住んでみようと渡仏。

元々日本で美術や書道をされていたこともあり、パリ中の美術館を巡られました。
その中でカリグラフィーという存在を知ります。
これだ!とまさに運命の出会いだったそう。
翌日パリの街中を歩いているとカリグラフィーのお店を偶然に発見。
そこのお店の方に「カリグラフィーを習える学校を知っていますか?」
と尋ねたのがカリグラファーとしての始まりでした。
続けるということ
現在では、パリコレの招待状から映画の小道具まで多くの分野でカリグラファーとしてご活躍されている仁海さんですが、
立ち止まることなく、常にいいものを生み出し続けたいという思いはずっとお持ちで
「毎日書き続ける」ということを習慣とされています。

「諦めずにコツコツと続けていけばいつか実になる」
思い通りにならないことが多い異国での生活ですが、続けていれば誰かが見ていてくれる
そんな考えを大事にされています。
パリで1番のカリグラフィーショップ
道ゆく人々が思わず足を止めてしまうほど素敵なmelodies graphiquesさん。
以前のオーナーさんから引き継ぎ10年が経ち、今では横に2店舗目を構えています。
2店舗目のお店には、仁海さんセレクトのアンティークでフェミニンな雑貨や文房具が所狭しと並んでいます。
右を向いても左を向いて可愛い。まさに宝石箱のよう。
日本人の方はもちろん、世界中からたくさんの方が訪問されます。
数えきれないほどある商品の中から特に人気のものをご紹介いただきました。
①お土産に大人気のデザインノート
旅行の記念に思わず欲しくなるデザインノート。
1ページごとに違うデザインが施されており、書き進めていくたびにワクワクします。


②カリグラフィーノート
1900年に実際に教科書として使われていたカリグラフィー練習ノート。
当時の子供達はこちらをお手本に文字の練習していたそう。
今でもカリグラフィーを練習をされている方にとても人気があるそうです。

③シーリングスタンプ
近年日本でも注目されているシーリングスタンプ。
お店でもとても人気なんだとか。


さまざまな字体、デザインのものを取り扱っています。
ワックスを混ぜて自分の好みの色を作るのもおすすめ。
仁海さんがデザインされたオリジナルの商品
店内には仁海さんご自身でデザインされたグッズも販売されています。
カリグラフィーの雰囲気を纏ったイラストはどれも素敵です!


歴史と記憶を紡いでいく
お店に置いてある試し書き用のノートは現在91冊目。
積み上げられた過去のノートたちが、このお店の歴史を物語っています。

お店の一角を占めるほどのインクはパリ1番の品揃え。

歴史を感じるアンティークな物だけではなく、
例えば旅先で出会ったアーティストのものなどの新しいものも積極的に取り入れられています。
なんといっても一番は仁海さん直筆のカリグラフィー
お店の看板と言っても過言ではない、仁海さんによる直筆カリグラフィーは息を呑むほどの美しさ。
その場で依頼する方も多いんだそうです。

美しい筆使いに思わず見惚れてしまいました。


好きな文字を目の前でデザインして入れてもらえるという体験は、素敵な思い出に残ります。
大切な方への贈り物だけでなく、自分だけの特別なものとして・・・
パリに来たらぜひ足を運んでみてくださいね。

melodies graphiques 竹内仁海さんの動画はこちら。
写真・文 YURIE FURUYA