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ときめきに導かれて パリ在住刺繍作家 小西川かおり 

  • 執筆者の写真: 友里江 古谷
    友里江 古谷
  • 7月19日
  • 読了時間: 3分
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今回の主人公は、パリ在住の刺繍作家・小西川かおりさん。

ある転機をきっかけに、日本にいた頃から親しんできた刺繍を本格的に学ぼうと決意。

名門刺繍学校「École Lesage」への入学を目指して渡仏されました。

現在では、ポップで可愛らしいモチーフを取り入れた、魅力あふれる作品を次々と生み出す刺繍作家として活躍されています。

そんなかおりさんの、とある1日に密着しながらお話を伺いました。


なくてはならない、きっかけの場所

パリ2区にある老舗手芸店Ultramod。

今のかおりさんがある、きっかけになった場所です。

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刺繍学校を卒業した後、フランスに残りたいという気持ちもありつつもビザの関係などで

日本への帰国を考えていたかおりさんですが

帰国直前に素敵なご縁がありこちらのお店で働くことが決まりました。



ボタンやリボンなどを中心にたくさんの手芸資材が所狭しと並んでいます。

世界中のアーティストや、有名オートクチュールブランドなどからもオーダーがある信頼の老舗店。


かおりさんのお気に入りはこちらのボタンコーナー。

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壁一面にたくさんのボタンが並べられています。

繊細なガラスのボタンや木製のものなど、、、見ているだけでもとても楽しい!



この日は、アイテム作りに必要なコードを買い足しに。

色も太さも本当にさまざま。ひとつひとつ手に取り吟味されていました。

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ときめきが生まれるアトリエ

Ultramodでの仕入れを終えたあと、アトリエにもお邪魔させていただきました。

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窓から柔らかな光が入る素敵なアトリエ。

窓際にメインのワークスペースを構え、その周りにはかおりさんのお気に入りアイテムがたくさん飾られています。



動物やお花、植物をモチーフにしたものやアンティーク調のものなど。

かおりさんのときめきがたくさん詰まったような空間。


刺繍学校時代の作品も見せていただきました。

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レベル別に課題をこなしていくのだそう。

フランスならではの色使いや素材を組み合わせ方など、技術だけでなく感性の部分でもとても学ぶこともたくさん。

学校時代は何百時間も刺繍をさし続け、大変だったけれどとてもかけがえのない思い出といいます。


幼少期のときめきを原点に

かおりさんの人生にとって、欠かせないものとなった刺繍。

その原点を深掘りしてみると、きっかけは幼少期にありました。



ポップで可愛らしいモチーフが多いかおりさんの作品。

また、ところどころに「言葉」が刺繍されています。

これらは子供の頃にお母様にたくさん読んでもらった絵本が影響しているんだそう。


そう言われてみてみると、確かに絵本の1ページから出てきたようなデザインが多いなと感じます。


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今も子供の時に好きだった絵本を集めているかおりさん。

絵本を見返すたびに当時のときめきが戻ってきます。

素敵な言葉や、色鮮やかな絵を見ながら話されているかおりさんの目はキラキラと輝いていました。


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「20代30代の頃に、置いてきたものがまた戻ってきた感覚。ここにいたいと思える場所に身を置けることが、何よりの幸せ。

まるで少女のようにお話をされるかおりさん。

パリという街には、止まっていた“ときめき”を再び動かす力があるのかもしれませんね。



取材動画はこちら


写真・文 YURIE FURUYA

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