普段の暮らしにちょっとしたときめきを パリ在住イラストレーター Marine
- 友里江 古谷
- 5月17日
- 読了時間: 3分
更新日:5月24日

パリ在住でイラストレーターとして活躍されているMarineさん。
とても素敵なインテリアに囲まれたご自宅兼アトリエで日々の制作活動をされています。
マンネリ化しがちなお家での時間。
今回は、毎日少しずつ違ったワクワクが楽しめるようないくつかのヒントを教えていただきました。
#01 ちょっとしたご褒美の時間をお気に入りのカップで
どうしても平坦になりがちなお家作業時間。
そんな1日を楽しく過ごす1つ目のヒントは
お気に入りのカップを選び、お茶を選び、おやつを食べること。
このちょっとした時間がMarineさんにとっては次の仕事へのリズムにつながる大切なもの、といいます。
1日に何回もカップを変えたり、違うお茶に変えてみたり・・・
ほんの少しの時間ですがその度にちょっとしたときめきや変化を気持ちに取り入れます。

朝はこのお茶で、とこだわる部分もある一方、カップはその日のその時間の気分に合わせて選ぶことも多いんだとか。
誰もいない静かな家で、お気に入りの美味しい焼き菓子を食べる、そのちょっとした優越感もワクワクの一つ。

#02 いつもすぐそばにある自然の変化を感じる
創る手を少し休めて、小さなテラスへ。

いつもそこにある馴染みの小さな空間ですが、日によって少しずつ表情が変わります。
ふらっと外に出て、何も考えずにぼーっと植物を眺めたり、木漏れ日を楽しんだり。
外の空気に触れ、頭の中をクリアにする。
季節ごとの植物の小さな変化にときめき、また創作活動へと戻ります。

#03 ワクワクを身に纏う
リビングの一角にある小さなギャラリー。
Marineさんのお気に入りのアクセサリーが詰め込まれています。

パリでたまたま出会ったものやご友人が作られているもの。
好きを全部詰め込んだ自分のためのギャラリーは、ふとした瞬間にも癒しを与えてくれます。
ほんの小さなものだけれど、それを選ぶ時間、身につける時に感じるワクワクや幸せ。
「ちっちゃい楽しいこと、ちっちゃい幸せみたいなのをいっぱい集めて、チリが積もって人生が楽しくなる」
そうMarineさんは言います。
表現者として

「楽しさや幸せを感じた時に絵を描きたい、表現したいと思える」
Marineさんが普段何気なくやっていたことの一つ一つが、実は自分自身に小さな幸せを与えることで、
それがご自身の作品の中にも表現されているのだと思います。
絵を始めたばかりの頃にはアートブックからインスピレーションやアイディアを得ていることもあったそう。
たくさんインプットしてアウトプットしなきゃいけない、という何か使命的な思考だった時期も。
でも何年か経った今では少し違う考えを持っているといいます。
「見て無意識に頭の中に入っていくと、感受性みたいなものがきっと育っていくんですよね。長い年月をかけて」
常に感性は育てたいけど、みたものをそのまま自分の作品に取り込もうとする時点でそれは私のものではなくなってしまう。
自然に生活していく中で自分軸として小さなことを積み重ねていって、それを表現していく。

Marineさんの作品から幸せでポジティブなエネルギーを感じられるのは、
Marineさんご自身の、日常の小さな幸せやワクワクが積み重なって作品へつながっているからだと感じました。
Marineさんの取材動画はこちら
写真・文 YURIE FURUYA